飯塚市が単独で15億円を投入し筑豊ハイツの新築建替に踏み出す補正予算計上に、日本共産党は、飯塚市単独ではなく、福岡県が国の支援を受けて主導し近隣都市が協力する方式でこそ、市民のための良質にサービスが安価で安定的に提供できると指摘して反対しました。
【日本共産党の川上直喜議員の討論より】
◉本市は、昨年策定の第2次総合計画で、地方自治体の本旨が住民の福祉の増進を図るところにあることを明記しました。筑豊ハイツは、国道201号沿線に位置して、西鉄バスの減便や廃止、コミュニティバスの課題はありますが、ほんらいは交通の便はよく、もともと、県営の筑豊緑地と一体に国が責任を持ち、のちに庄内町、そして本市が経営し、近郊都市を含めて地域から温泉のある宿泊施設として親しまれてきました。
◉この再整備について日本共産党は、子育て真っ最中の若い世代をはじめ、地域の勤労者、市民が宿泊を含めて、余暇を安価に楽しめるバリアフリーの施設整備には、公的責任が求められるが、飯塚市が単独で整備するのではなく、国が支援し福岡県が主導するもとで近隣自治体が協力するシステムでこそ、良質のサービスを安価に安定的に提供でき、福岡県や国への働きかけを提案してきました。
◉片峯市長は、この市民要求に根ざした提案に耳を貸さず、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの選手団の強化合宿を、国の応援を受けて誘致しましたが、バリアフリーの部屋が10室足りないなどと新たな理由をあげて、急げ急げと民設民営方式を打ち出しました。ところが、民間事業者との十分な打ち合わせのうえ、破格の条件で募集したをはずなのに、応募がなく失敗という形を迎えました。その反省もないままに打ち出した今回方式は、公設民営とはいいながら、市として利用拡大を図るべき市民の意見をまともに聞くこともなく、民間事業者に依存して、がむしゃらにたどり着いたものと言わざるを得ません。
◉片峯市長になって急速に進む大型事業の暴走が市民の暮らしを圧迫しているのに、市財政の見通しを見直すことも後回しにしています。今からでも、飯塚市が単独で整備するのではなく、国が支援し福岡県が主導するもとで近隣自治体が協力する方式で、市民の負担を大きく軽減する方向へ舵を切るべきです。総務委員長報告にあった「20年は」という表現について私が質問したのは、このあいまいさが将来、麻生グループの株式会社に対する市有地無償貸付の延長につながった弱点を克服できない市の体質を指摘したものです。