雨季を迎え高まる土砂災害の危険 福岡都市圏の建設発生土が筑穂元吉の住宅地周辺に山積み

 これが地域デイ施設用地の造成工事でしょうか。高さ7メートルまで土砂を積み上げる計画を福岡県が許可したのにも驚きますが、その高さをはるかに超える状態を事実上野放しにしていることに、「あまりに無責任すぎる」と地域住民の間で怒りが広がっています。

 現場は福岡都市圏に近い飯塚市筑穂元吉です。土砂搬入が始まったのは6年前ですが、とうとう北側にある土砂埋立地と繋がってしまいました。福岡県は用地造成工事の許可にあたり、用地造成と土砂埋立は一体にすることは認めないと住民に説明していました。

 この土砂埋立地は、福岡県知事が2022年8月に搬入中止命令、復旧命令(無許可地の土砂撤去・防災対策)を出したのに、履行期限の2023年6月30日を過ぎても是正が行われないままです。

 周辺には交通量が多い県道に沿って住宅があり、保育所や中学校がすぐそばにあります。再び土砂災害が発生する危険の高まる季節が近づいています。熱海土石流の悲劇を繰り返させるわけにはいきません。

 この土砂がどこかから運び込まれているのか調べてみると、大手ゼネコンによる福岡都市圏の開発現場からでした。大型ダンプに次々に積み込まれ、峠を越えて飯塚市内へ入ってきていることがわかりました。福岡市役所から情報開示請求で入手した資料をもとに、日本共産党の川上直喜市議が地元のみなさんと一緒に調べていくと、本来は産業廃棄物として取り扱うべき建設汚泥まで運び込まれた疑惑も浮かんできました。

 川上市議の3月1日の一般質問での指摘に対して飯塚市は、用地造成現場への土砂持ち込みには「工事の一環と聞いている」、土砂埋立地に関する防災対策には「県が指導する」と無気力な答弁を繰り返しています。土砂災害は繰り返させないの決意を持って国及び県、関係市町村、事業者に責任を果たさせるために、地域住民のみなさんの粘り強い取り組みが続いています。動画は2024年3月12日午前8時30分

 

 

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