大日寺浪徳の土砂埋立計画の中止を求める決議を速やかに⋯飯塚市議会/川上直喜議員が討論

2021年12月11日事業計画地を地元住民が視察
2019年10月30日提出の伐採届添付/飯塚市受理

大日寺字浪徳における土砂埋立事業について、速やかな中止決議を求めて川上直喜議員が12月17日、本会議で討論した部分を紹介します。

 請願第5号は、大日寺字浪徳における土砂埋立事業について中止を求める決議をあげることを、飯塚市議会に求める内容です。今夏、26人が犠牲となった熱海土石流災害から5か月です。土砂埋立処分地の崩壊による災害防止が、全国で大きな課題となっています。龍王山の中腹の森林を開発し、土砂による埋立、盛土その他の土地への堆積を行う事業計画が、福岡県には林地開発許可申請として7月、飯塚市には自然環境保全条例により10月提出されました。

 土石流や急傾斜地崩壊の危険があり、土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域に、県知事が指定したエリアです。事業者は、有限会社C-NA企画で、土砂の埋立予定量は約7万立方メートルに及びます。当該土地は大日寺字浪徳1348番、1349番、1350番、1351番ですが、このうち1350番は登記簿によると、土地の持ち主は次々に変わり、権利関係も複雑な経過をたどって今日に至っています。福岡県は、林地開発許可手続きにあたり飯塚市長へ意見照会を予定しています。飯塚市では、自然環境保全条例による手続きが進められています。ふもとにつながる谷間には、障がい者施設や民家、事業所があり、命にかかわる重大な災害が起きかねない、水質悪化によって健康と農業に被害が出ないかと、深刻な不安が広がっています。

 この土地めぐる最近の動向としては、2019年10月30日、2年前ですが、伐採及び伐採後の造林の届出書が飯塚市長宛に、現在の土地所有者と有限会社C-NA企画代表取締役の連名で提出されています。伐採面積は5997平方メートルで、福岡県の協議対象となる6000平方メートルをわずかに下回り、伐採方法は主伐と書いています。伐採率100%、伐採期間は2019年11月1日から2020年4月30日までとあり、造林面積には記入がなく、用途としては資材置場とあります。市農林振興課の受理印があります。

 ところで、市の自然環境保全条例は第2条の1において、森林を開発する事業、土砂(岩石及び砂利を含む。)による埋立て、盛土その他の土地へのたい積を行う事業を対象とし、第7条において、計画面積が1,000平方メートル以上の事業を行おうとする者は、当該事業を開始する前に、事業計画を市長に届け出なければならないと規定しています。また、第2条の4において、事業計画の届出が必要であるにもかかわらず届け出ていない事業活動又は届出に明示されていない事業活動を不適正な事業活動とし、第14条の3において、市長は、不適正な事業活動が行われ、又はそのおそれがあるときは、直ちに、現状の調査を行わなければならない、第14条の4 市長は、不適正な事業活動を確認したときは、不適正な事業活動を行っている者に対し、適切な措置を講ずるよう求めなければならないとし、さらに第15条で報告及び立入調査、第16条で指導及び勧告、第17条で必要な措置等、第18条で公表を規定しています。

⋯⋯、事業計画は現在、誰でも見れるように縦覧中です。有限会社C-NA企画は2年前、森林伐採に関する伐採届は出したが ⋯⋯、10月26日に事業計画が本市市長宛に提出され、11月22日からすでに誰でも見れる状態で閲覧が始まっています。自然環境保全条例に基づく⋯⋯、やり直し ……、

 有限会社C-NA企画は2年前、森林伐採に関する伐採届は出したが自然環境保全条例に基づく事業計画は提出しないまま、今日に至っています。先ほど自然環境保全条例を紹介しましたが、今回、土砂による埋立、盛土その他の土地への堆積を行う事業計画を今年10月26日に提出したわけですが、市環境整備課はこれを受理する前に自然環境保全条例の目的、各条項にもとづいてやるべきことがあったわけです。これをいっさいやっていない事実が明らかになっています。なぜか、まだわかりません。

 自然環境保全条例による公告があり、12月11日に行われた住民説明会では、「熱海の土石流災害が起きたばかりだ」「26人が亡くなり殺人罪による告訴が受理された」と怒りの声が相次ぎました。住民説明会は、年が明けて次回が予定される見通しです。

 今回請願第5号の審査を付託を受けた経済建設委員会は、2月1日に閉会中審査を予定しているようです。福岡県の林地開発許可申請の手引きによると標準処理期間は80日です。書類等に不備があって調整の間はカウントが停止されるとしても、7月の提出からすでに150日程度が経過しており、このまま手続きが進んだ場合でも、いったんリセットして再申請する場合でも、飯塚市長への意見照会が間もなく届くことになります。

 こうした状況を考慮すると、市議会としては継続審査ではなく、中止を求める決議を速やかに採択し、事業者と県知事、県議会、林野庁、国土交通省、そして飯塚市長に送付するとともに、広く公表して住民の命を守る市議会の決意を示して然るべきです。(終わり)

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