野見山産業の無許可土砂埋立てを日本共産党県議団と福岡市議団が現地調査

●現場は日鉄鉱業のボタ山跡

野見山産業株式会社(飯塚市筑穂元吉)が無許可区域に大量に積み上げた土砂の状況を、日本共産党県議団と福岡市議団が7月19日調査し地元のみなさんと懇談しました。川上直喜飯塚市議が案内しました。現場は日鉄鉱業のボタ山跡です。

 

●県は適切な指導を行わず

この無許可埋立てについて福岡県は飯塚農林事務所が、遅くとも昨年4月25日には確認しましたが、県土砂条例に基づく適切な指導は行わず、今年5月中旬までに県や福岡市、飯塚市の公共工事で発生した土砂が少なくとも「75000立方メートル」(野見山産業の説明)にまで持ち込まれました。このうち、福岡市発注のアイランドシティ下水道築造工事で発生した軟弱で劣悪な土砂12300立方メートルが含まれることも、地元住民の調査ですでに明らかになっています。

 

●西日本豪雨で災害発生

福岡県が、この無許可埋立てを追認する埋立区域拡張を許可したのは7月4日で、地元の嘉穂自治会が土砂崩れなどの危険性を指摘し、許可取消しと土砂の除去を求める要望書を県知事宛に提出したのが5日です。西日本豪雨となった大雨によって、がけ崩れが発生したのは6日午後4時過ぎと見られます。隣接する住宅に重大な災害が及ぶところでした。このころ調整池のない土砂処分場から流れ出た大量の泥水が県道を覆うように流れ下り、通学路の冠水の要因になったこともわかりました。

 

●警戒が必要な事態

党調査団は、がけ崩れ現場が住宅に近接しており引き続き警戒が必要であることを確認しました。また、浦田自治会方面では、形成されていた法面がほぼ200メートルにわたって崩れており、こちらに土砂が大量に積み上げられていれば重大災害にいたるところだったと見られました。

 

●きわめて大きな違和感

福岡県が野見山産業の違法行為を追認する指導を進めた上で、市の自然環境保全条例の手続きが終了していないこと、地元の不安が広がっていることを承知の上で、しかも西日本豪雨の直前に許可を出したことに、きわめて大きな違和感が浮き彫りになりました。

 

●福岡県・福岡市・飯塚市の強引な土砂搬入は許されない

党調査団は、住民のみなさんとの懇談の中で、嘉穂自治会の県に対する要望の内容をしっかり受け止めるとともに、県が許可条件とした防災工事がまだ続いており、市の条例の手続きが継続している中で、とくに福岡県や福岡市、飯塚市ほかの公共工事によって発生した土砂の搬入は許されないと申し入れる必要があるとし、対県交渉を含め緊急対策を取り組む決意を明らかにしました。また、福岡市議団の比江嶋俊和議員は、福岡市の都市膨張政策が飯塚市の住民に迷惑をかけており市議会で取り上げると約束しました。写真は浦田地域方面で崩落した法面

 

 

 

 

 

 

 

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